聞いたことはあるが具体的に手を付けたことがない人へ。バリュー株・グロース株の探し方をお伝えします。
そうお考えの方もいらっしゃると思います。
バリュー株(割安株)もグロース株(成長株)もそれぞれ著名な投資家によって探し方の基本は明らかにされています。
またネット証券の激しい競争によって、その探し方を助けてくれるツールも充実する傾向にあります。
ですので今回以下の2点についてまとめました。
ポイント
- バリュー株・グロース株をスクリーニングする基準
- バリュー株・グロース株の選定基準に沿って検索できる証券会社 検索ツールを紹介
ダラダラと長ったらしく解説するつもりはありません。

クリックできるもくじ
バリュー株をスクリーニングするための2つの選定基準
ここはバリュー株投資の父ベンジャミン・グレアムの考え方にならいましょう。ベンジャミン・グレアムはあのウォーレン・バフェットの師匠でもあります。
まずはもっともわかりやすい2つの指標を用いて、銘柄を絞り込むことができます。
たった2つで、機械的に絞り込むことができますよ。
スクリーニング基準1:ミックス係数(PER×PBR) < 11.25
これはベンジャミン・グレアムが提唱したミックス係数に基づくものです。
ベンジャミン・グレアムは割安株の選定基準としてPER×PBR=22.5以下を推奨しましたが、さらに厳しくして半分未満の11.25以下とすることで厳選することができます。
スクリーニング基準2:総合利回り(配当+優待)> 4.0%
グレアムは以下の言葉を残しており、割安株を選ぶ重要性を説いています。
ミックス係数が22.5以上であるものの購入を見送ることはもちろんのこと、係数が5以下のものを選ぶと損を被りにくいといわれています。
また優待付きで総合利回りが高いものは、不況時でも個人投資家が手放しにくいという特徴があります。
バリュー株を詳細検討するためのグレアムの選定基準7つ
グレアムの詳細選定基準を7つ記します。
どれもわかりやすい基準ですので、さらなる銘柄絞り込みに活用してみてください。
選定基準1 企業の規模
- 製造業 年間売上10億ドル以上(1000億円)
- 公益企業 総資産5000万ドル以上(50億円)
選定基準2 十分健全な財務状況
- 製造業 流動資産が流動負債の最低2倍
- 長期負債が純流動負債(運転資本)を超えないこと
- 公益企業 負債が株式資本の2倍を超えないこと
選定基準基準3 収益の安定性
- 過去10年間、毎年普通株の収益があること
選定基準4 配当歴
- 少なくとも過去20年において無配当の年がないこと
選定基準5 収益の伸び
- 過去10年間において初めの3年間と最後の3年間の平均を比べて、1株当たり利益が最低3分の1以上伸びていること
選定基準6 妥当な株価収益率
- 現在の株価が過去3年間の平均収益の15倍を上回らないこと
選定基準7 妥当な株価純資産倍率
- 現在の株価が簿価の1.5倍以下であること。ただし収益の15倍以下であれば、それに伴って簿価比率が高くても構わない。株価収益率(PER)に株価純資産倍率(PBR」を掛け合わせたものが22.5以上であってはいけない。
グロース株を探すための選定基準
グロース株の選定基準については、米国の著名投資家「ウィリアム・オニール」の著書が役立ちます。
- 直近の四半期のEPS(1株当たり純利益)が最低でも20%は増加し、勢いよく成長している
- 過去5年間に年間の利益が増加し、意味のある成長が認められる。連続増益が望ましい。
- 新興企業、新製品、経営陣の入れ替えなどがあった
- 株価がボックス圏を抜けて年初来高値、昨年来高値、上場来高値などの新高値を付けている
- 発行済み株式数が少なく、株式の需給の法則から値上がりしやすい小型株である
- 少なくとも業界の上位2,3位に入っていて、相場を牽引する銘柄である
- 有力な機関投資家が保有している
- 相場全体のトレンドが悪くなく、下降トレンドではない
バリュー株に比べて、定量化するのが若干難しい評価項目となっています。
まずは純利益が堅調に伸び続けている企業であることを確認しましょう。
バリュー株・グロース株投資で小型株を狙うべき理由
割安株・グロース株を狙う時には、小型株を狙うべき理由があります。
- 買い手の中心が個人投資家である
- 個人投資家に見過ごされている間は買い手があまりおらず、割安な価格で放置されがち
- 小型株は昔から大型株に勝っており、20年移動平均の平均リターンも3%高い。
上記の理由より、時価総額では小型株を狙います。
スクリーニング基準:時価総額300億円未満に注目する
アクティブファンドを真似る
以下のアクティブファンドの銘柄の変化を追って、各ファンドが目を付けている銘柄を見いだすことも有効な戦略です。
無料でそれぞれ読めますからね。コツコツマンスリーレポートを記録していくとよいのかもしれません。
SBIアセットマネジメント
- SBI中小型割安成長株ファンドジェイリバイブ
- SBI中小型成長株ファンドジェイネクスト
- SBI小型成長株ファンドジェイクール
三井住友DSアセットマネジメント
- 日本中小型株ファンド
- 大和住銀日本小型株
- J-Stockアクティブオープン
おすすめスクリーニング無料ツール2選
割安・成長銘柄の選定基準がわかったところで、さっそく実践してみましょう。
ネット証券のスクリーニング機能を使うのがもっとも簡単です。
中でもGMOクリック証券と楽天証券をおすすめします。
こちらGMOクリック証券:上場年月日がスクリーニングできるので、若くて元気のある会社を探しやすい。
こちらSBI証券:圧倒的に便利なスクリーニングツール。CSV/エクセルファイルに出力できて、自由に調べやすい。
-
『初心者向け』株式銘柄スクリーニング手順とは?【SBI・マネックスの無料ツールを画像20枚で解説】
続きを見る
-
3
続きを見る
まとめ
今回は「バリュー株・グロース株投資で成長銘柄を探す方法を解説!【厳選基準で簡単絞り込み】」について解説してきました。
改めてスクリーニング基準の主なものをまとめます。
スクリーニング基準1:ミックス係数(PER×PBR) < 11.25
スクリーニング基準2:総合利回り(配当+優待)> 4.0%
スクリーニング基準3:時価総額300億円未満に注目する